“紙の復権”にかける想い

日頃より多大なご支援をいただいております広告スポンサーの皆様、読者の皆様、そして関係各位の皆様方に厚く御礼申し上げます。

2008年7月のリーマンブラザース破綻劇から世界同時不況に陥り、様々な産業でビジネスモデルの変更を余儀なくされています。私自身、メディア業に携わる身としては正に大改革期にあります。麻生首相の言う100年に1度の大不況・・・。そんな最悪な時代に生を受けたことに不思議な縁を感じ、であるならばそこで結果を出す。私に課せられた新聞、出版改革・・・。“紙の復権”を叫ばずにはいられません。世間では、新聞、出版、大不況と言われておりますが、果たして本当なのでしょうか・・・?

私は、こう思っています。
正確には、新聞、出版、有料紙(誌)不況ではないでしょうか・・・。

インターネットの出現で紙が売れなくなった。これは紛れも無い事実です。但し、インターネットの情報サイトも一部のガリバーを除いては、未だ収益は殆ど望めません。残念ながら有料紙とインターネットは完全な共食いです。昨年の大手広告代理店の調査によると、年間広告費の内訳でネット広告費が雑誌広告費を上回ったとの報告。当然ながら新聞、雑誌が売れなければ広告の費用対効果は下がります。であれば広告出稿量が減るのは至極当たり前・・・。その穴埋めはインターネットでは出来ません。

では、どう手を打つかです。

 一言で言えば、紙の無料化です。テレビ、ラジオ同様に広告出稿費で全てのコストを賄う、起死回生の紙の無料化。但し、私が言う無料紙は、見た目のチープなフリーペーパーでは決して無く、現在販売している人気雑誌や新聞を質は落とさず、そのまま無料化するビジネスモデルです。無料化することで読者数は減らさず、むしろ拡大する。日本は地下鉄やJRの駅構内の電光掲示板や柱を書棚にして現在、フリーペーパーが置かれています。正直、数年前にその光景を見た時、あんな事が出来るのか・・・。本当にカルチャーショックでした。

ここで仮説を立てましょう。

例えば来月から今流行の女性誌や男性誌、経済誌、毎朝の新聞が無料で駅構内の書棚に並べられていたら・・・。それでも人は読まないでしょうか?私は、無料化することで、新しい読者層の発掘、紙離れしている10代、20代の掘り起こしが必ず可能になると信じます。紙媒体に慣れ親しむための習慣化、つまりは啓蒙活動です。何処で買っても新聞、雑誌は同じ値段で売られています。業界の慣習である再販制度がこれを邪魔しているのです。旧態依然のビジネスモデルを本気で今、変革するしかないのです。勿論、販売店、書店、取次店等への問題は山積するでしょう・・・。しかし・・・、でも、です。これは新聞、出版大革命なのです。革命とは必ず痛みが伴います。その反動、後遺症も残るでしょう・・・。でも、今やらなければ、もう間に合わない。“紙の復権”を心から望む我々は、ここは真剣に議論したいところです。

私は、決してIT化を避難するつもりはありません。メディア業に携わる者として1日たりともインターネットを見ない日などありませんし、メールやブログは日常生活の中に完全に入り込んでいます。外見的なことで言えば、新聞を開く姿より電子ブックで新聞を読む姿の方がスマートで、10年後の青写真には後者の方がより現実的に写ります。

但し、メディア業に関わらず、全ての産業に於いてIT化が進めば進むほど、雇用の創出が減るのも事実で、これも極論すれば失業者が増大し、結果的にマーケットの縮小になる。悲しいかな、自分で自分の首を絞めることになるのです。IT化の最大のメリットは何か・・・?それは最小限のコストで最大の利益を生み出せる・・・。その可能性です。最小限のコストとは、残念ながら人件費の抑制なのです。

 我々の進むべき道・・・。それは質の高い無料紙(誌)とインターネットとの共存。

今こそ、テレビ、ラジオ、インターネット同様、紙媒体もメディアとして同じ土俵に立つべきで、早急なビジネスモデルの変革、これ無くして“紙の復権”などあり得ません。

100年に1度の大不況を勝ち抜くには、それ相当の覚悟が必要で、人気雑誌、新聞の無料化が実現すれば、必ずこの業界は再生します。必ず・・・、です。

私は、そう信じております。

 我々は、常に改革、挑戦、どこまでも革命児でいたいのです。

 



Y'sグループ代表 吉田 仁

 

【Y's Publishing Groupの歩み】 

1995年3月創立−Y's Publishing Co Inc.
不動の年刊誌「ニューヨーク便利帳」の版権を創刊者から譲渡される。全米17都市の便利帳をシリーズ化。現在30種類の冊子を発行している。
2003年9月設立−Daily World Press Inc.
日刊無料紙「Daily SUN」を月〜金、全36ページにて発行。
サンケイスポーツ、共同通信社との特約新聞。日本食レストラン、食料品店、学校、塾、企業等、300ヵ所に無料設置。
2005年7月設立−Weekly Business News Corp.
30年の歴史ある週刊無料紙「ビジネスニュース」。前オーナーから媒体だけ引き継ぐことになり現在に至る。時事通信、AP伝から配信を受け、企業トップインタビューなど、日米のビジネスに特化した内容でコアなファンが多い。Daily SUNの毎週土曜版に挟み込み、その他ロス、アトランタ、シカゴでも無料配布している。
2007年9月設立−ワイズ・パブリッシング・ジャパン株式会社
隔月刊誌「帰国便利帳」を創刊。世界9ヵ国14都市在住の駐在員家族を対象に無料配布をスタート。子女教育を企画の柱とし、帰国前の引っ越し、家探し等もカバーする海外在住の駐在員必見の一冊。2009年5月より年2回(5月、11月)の発行に変更。

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